お知らせ

心理課主催 第1回認知行動療法ワークショップ開催報告

2015.07.02

心理課主催 第1回認知行動療法ワークショップ開催報告

去る5月24日(日)に、長岡病院心理課主催の第1回認知行動療法ワークショップを開催しました。これは、保健・医療・福祉・教育の専門職の方々を対象に、認知療法の基本を理解していただくための研修会で、筆者が講師を務めました。会場の都合で54名の定員とさせていただきましたが、実際は80名近くの申し込みがあり、認知行動療法に対するニーズの高さを伺うことができました。

 

研修の内容

午前10時から午後4時まで、休憩をはさんで5時間の研修であったにもかかわらず、参加者の皆さんは最後まで熱心な態度で受講されていました。講師としてもあっという間に終わったという印象でした。

午前中は、認知が気分・感情に影響するという認知モデルを中心に、認知療法の概要を説明しました。午後は、代表的な行動的技法と認知的技法の解説を行いました。行動的技法としては、行動と気分の関係を理解していただくための活動記録表や、注意のバイアスを矯正するためにプラスの出来事を書いていくポジティブ・データ・ログなどを紹介しました。認知的技法については、コラムを用いた認知再構成法をとりあげました。これは、自分を追い込む認知をしっかりとキャッチして検討し、自分が楽になる認知へと修正していくための典型的な技法です。

今回の研修では、6人が一組でグループワークを行ったり、2人一組でロールプレイを行ったりする機会をたくさんとり入れました。少し時間が足りなかったり、こちらからの教示が分かりにくかったりしたことがあったようで、次回以降はもっとワークのやり方を工夫したいと思っています。

 

アンケート結果

研修後にアンケートをとりました。全体的な評価は、5点満点で平均4.6でした。また、以下に自由記述欄に書かれていた感想をいくつか紹介します。

・たいへん分かりやすく、テンポよく進む研修で勉強になりました。

・笑うことが多く、とても楽しいワークショップでした。

・若井先生のお話がおもしろく、ずっと聞いていられました。ありがとうございました。

・早く現場で使ってみたいと思いました。もっとワークがしたいです。

・ありがとうございました。話術最高です!

概ね、好評だったのではないかと判断しています。おもしろかったという感想が多くて、セラピーでも笑いの治癒力を活かすことをモットーとしている筆者としては、嬉しいかぎりでした。

 

次回のワークショップについて

次回は9月か10月ごろに開催予定です。テーマは、アンケートで要望が多かった認知再構成法かマインドフルネスにしぼって、集中的に取り組むワークショップにしたいと考えています。また、事例検討の要望も多かったので、極力実現したいと思っております。

 

文:若井貴史(医療社会事業部 心理課係長 臨床心理士)

※上記文章は財団誌「ティータイム」2015年7月号の内容を編集して掲載しています。

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