お知らせ

日本精神障害者リハビリテーション学会 第23回高知大会 報告

2016.01.26

平成27年12月3日から5日にわたり、坂本竜馬生誕の地、高知県にて、日本精神障害者リハビリテーション学会が開催されました。本学会では筆者も「多職種訪問支援後に入院した者と入院回避した者の後方視的解析から見るアウトリーチに求められる支援」という演題で研究発表を行いました。
当院では、精神障害をもちながら生活されている方々が、できる限り再入院することなく、その人らしく地域生活を送れるように、さまざまな取り組みを展開しています。その一つにアウトリーチがあります。アウトリーチは「外へ手を伸ばす」という言葉のとおり、医療、保健、福祉の専門家が、患者さまの受診や相談を病院の中で待つのではなく、病院の外 ― つまり地域生活の場 ― へ出向き、その場で必要な精神科サービスや生活支援を行う支援形態を指します。
今回の学会では、当院で行った多職種による訪問支援のデータから、アウトリーチに求められる支援について考察し、発表しました。また、日々の臨床スキルアップのために、アウトリーチ関連のセミナーにも参加して参りました。このセミナーには、当事者の方も参加されており、印象に残る発言をされていました。ここにその言葉を記します。

「僕たちのような精神障害者を一人でも多く助けてあげてください。僕たちの家に来て、友だちのように相談に乗ってくれる人がいる。そのことが、とっても嬉しくて、本当に大切なことなんです。」

この言葉のように、患者さまに「来てもらえて良かった。」と感じていただけるような訪問支援を展開できるよう日々尽力いたします。

 

文責:作業療法士 真下いずみ

JR高知駅前の坂本竜馬像

研究発表の様子

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