お知らせ

第8回CBTワークショップ開催報告

2017.06.20

第8回CBTワークショップ開催報告

当院主催の第8回認知行動療法ワークショップを4月23日に開催しました。今回は「事例検討とロールプレイ」というテーマで行いました。当院心理課の若井と山出が講師を務め、40名を超える参加者がありました。

CBTについて

CBTとは、認知(考え方)や行動を変容することで日常生活の困りごとを解決していく心理療法です。今回のワークショップでは、困りごとをCBTの視点から整理する「概念化」や患者さまに日常生活の記録をつけていただく「活動記録表」などが取り上げられました。

事例提供

午前中は、山出臨床心理士による事例提供があり、CBTの技法が実際の心理面接の中でどのように用いられているかを紹介しました。また、患者さまにとって取り組みやすいホームワークを作る方法や問題点を患者さまと共有していく方法なども話しました。その後、参加者は6人グループとなり、事例の介入のよかった点や介入をさらによくするための方法を話し合い、技法への理解を深めました。

ロールプレイ

午後からは、午前に提供された事例を基にして、「概念化」や「活動記録表」などを用いた面接場面のロールプレイを行いました。参加者は3人1組で、カウンセラー役、患者さま役、観察者という役割を決め、全員がすべての役割を体験しました。終了後にはロールプレイのよかった点に注目して、感想を共有しました。自分が技法を実践するだけでなく、患者さまや第三者の目線でも心理面接を体験することができました。参加者からは、「問題を数値化・図式化して説明することで、聞き手にとって分かりやすいものとなった」という感想を多く聞くことができました。

まとめ

参加された方の全体の感想として、「ロールプレイによって実践に活用できるヒントを得られた」というものがありました。ワークショップを通して、さまざまな技法の使い方やクライエントさまとの関わり方などの学びを深められたのではないかと思います。

 

文責:阿部郁美・河上雄紀(医療社会事業部 心理課 臨床心理士)

第8回CBTワークショップ

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