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精神科・心療内科看護師コラム「Daily Note」
2015.02.03
「Daily Note」
今でもテレビで東日本大震災の番組を目にすると「自分は何をしたらいいんやろ?」と考えたり、何となく申し訳ない気持ちでドラマやバラエティー番組にチャンネルを切り替えたりします。
私が当院に入職したのは震災から間もない頃でした。言いにくい話ですが、前病院を退職後に周囲の風潮から遊んでいる気になれなかった、というそれだけの動機でした。
恐る恐る通い始めた職場でしたが、そこは思いのほか温かい場所でした。配属先の療養病棟には、長期間入院されている方も大勢おられます。最初は患者さまとの関わりに戸惑いを感じることもありましたが、次第に患者さまの考え方や価値観にも親しみを感じるようになりました。「情が移る」という言葉がありますが、ひょっとするとそんなイメージかもしれません。
最近では、自分の関わり方が患者さまにとても大きな影響を与えることを実感しています。責任は重大ですが、やりがいを感じます。以前、先輩に「免許でできることだけが看護の仕事じゃないで」と教えられたのを思い出します。
気がつけば入職してからもう3年です。ここでも「自分は何をしたらいいんやろ?」といまだに模索中の毎日ですが、いつか「自分だからできる看護」に到達できればと思っています。
文:川﨑 正展 (長岡ヘルスケアセンター 3C病棟主任補佐 看護師)
※上記文章は財団誌「ティータイム」2014年8月号の内容を編集して掲載しています。